
MIDIを作る簡単な手順を説明したいと思います。リアルタイム録音や音符貼り付けほか、いろんなアプローチの仕方があると思います。Singer Song Writer 8.0 VSでは新規作成ウィザードが用意されており、一定の手順でソングの基本的な作成の手助けをしてくれるものがあります。ここではウィザードを使用せずに新規作成で説明します。尚、ウィザードを使って作成しても同様に後から変更することは簡単に行えます。ウィザードは基本的設定を進行画面に沿って設定できるというだけで、ウィザードを使用せずにソングの各種設定や入力ができればウィザードによる方法も簡単に理解できます。
ソングを作成する上で、MIDIファイルとして公開するのか、MP3などのオーディオファイルとして公開するのか、対応音源のことはどうするのかいろいろ考えておかなければなりません。オーディオファイルで公開するにしても、VSTiを使用するのか、VSC-88での演奏をオーディオにするのか、お手持ちのMIDI音源で録音したものにするのか、その元となる演奏データであるMIDIでその違いを吸収するように作成しておくか、後から変更するか、アプローチの方法はひとつではなく、状況によってアプローチ方法も変えていく方がよい場合も見つかるでしょう。とりあえずMIDI作成手順を説明します。
「ファイル」=>「新規作成」でソングの新規作成を実行します。ソングエディタが現れますね。M1〜M16はMIDI OUTポート1の音源でセットされています。M17〜M32はポート2の音源でセットされます。

上図ではYAMAHA XG WDM SoftSynthesizerになってますが、クリック選択でVSTiを含め他の音源に簡単に変更できます。VSTiを使用する場合は、VSTインストゥルメントウィンドウで使用するVSTiを組み込んでから選択してください。
もしMIDIトラックにMIDIチャンネルを変更する場合はCHのところで変更します。
では音符入力で作成しますので、スコアエディタを起動します。
スコアエディタを起動すると左にMIDIトラックがずらりと並び、右に選択しているトラックだけの五線紙が表示されますね。
トラック部分をトラックビューといいます。ここに譜表記号が表示されていると録音・一時停止・プレイボタンが表示されないので、譜表を表示しないようにしてください。
「設定」=>「トラックビューに譜表を表示」で切り替えます。
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スコアビューでMIDIキーボードなど外部機器でリアルタイム録音するには録音対象となるトラックの●ボタンを押してからプレイツールの録音ボタン●を押します。
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Singer Song Writer 8.0 VSのソフトウェアキーボードでもリアルタイム録音は一応できるようになってはいます。
リアルタイム録音は実際にMIDI楽器を演奏して記録していきます。これはソングエディタやステップエディタ・ピアノロールエディタ上でも同様にできます。
リアルタイム録音する際はメトロノームを鳴らした方が良い場合があります。これも設定でMIDIドラムでのメトロノームにするかオーディオにするか設定があります。
「設定」=>「演奏・録音の設定」=>「メトロノーム」で設定します。オーディオにする場合は同期に注意してください。MIDIと遅れが生じることがあります。できるだけ同じ音源のドラムで設定した方が良いと思われます。メトロノームを実際に鳴らすかどうかは、「演奏」=>「メトロノームを鳴らす」で切り替えできます。
初期化データの入力(エクスクルーシブの入力)
GMシステムオンやGSリセット・XGシステムオンなどの初期化データはスコアエディタやステップエディタ・ピアノロールエディタ上からも簡単に挿入できます。複数トラックに挿入できますが、ひとつの音源しか使用しない(複数のトラックで違う音源を使用する場合はそれぞれ初期化データを入れる場合があります)時はトラック1に入れておきます。
よく使うエクスクルーシブはエクスクルーシブ入力ツールを使用します。より細かなエクスクルーシブデータを入力するにはエクスクルーシブエディタを使用します。
エクスクルーシブ入力ツールが表示されていない場合は「ツール」=>「入力ツール」=>「エクスクルーシブ入力」で表示させます。
トラックビューにあるExclusiveが選択されている状態で入力位置にカーソル移動させておきます。

上図ではTempo・Chord・Tone・Exclusiveが選ばれていますね。
カーソルはトラック1の一番最初にあります。ここに音源初期化を入れましょう。
エクスクルーシブ入力ツールにある音源を選びます。該当する音源がない場合はエクスクルーシブエディタで直接入力します。音源マニュアルなどで値は調べておかなければなりません。
※YAMAHAの音源でTG300BモードにするにはGSリセットを入れてください。
下図のエクスクルーシブ入力ツールではGM音源が選ばれ、GMシステムオンになっています。OKボタンでカーソルのある位置に挿入されます。
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・・・GMシステムオンが入力された。
次にマスターボリュームを入れてみましょう。
データは少し間を空けて入れた方がよいので2拍空けていれます。GMシステムオンのところをクリックしてGMマスターボリュームに切り替えます。またボリューム値はその右側に入力します。100にしてみましょう。
![]()
このままOKでカーソル位置に挿入されます。
・・・3拍目にGMマスターボリュームが挿入された。
間違えた場合は挿入したものをクリック選択してから削除(Del)し入れ直すか、エクスクルーシブエディタで書き換えます(アンドゥでやり直ししていれた方が早い)。
調設定と拍子設定
「設定」=>「スコアの設定」を開きます。
調タブで調号設定してください。拍子は拍子タブで行います。
途中転調する場合はその小節にカーソルを移動しておいて行います。拍子が変わる場合も同様です。
移調楽器のスコアどおりに入力する場合は移調楽器タブで移調楽器として扱うトラックを指定し設定します。
本来移調楽器である楽器でもMIDIでは移調楽器ではあるはずもないので、必ずしも移調楽器として設定する必要はありません。但しギターのカポタストをつけて演奏する場合など移調楽器として設定しておいた方が入力が簡単な場合もあります。
音色の設定
各MIDIトラックに音色(Tone)を設定しましょう。音色はトラックの途中に何度でも変更して演奏させることができます。
一小節目には初期化とマスターボリュームを入れましたので、誤動作を避けて2小節目に音色を入れてみます。
スコアエディタ(ピアノロールエディタやソングエディタでも入力できます)のトラックビュー上部にあるToneが表示状態になるようにします。スコアの各トラック五線左上にToneと表示されます。

※同時にExclusiveが表示状態ならTon/Exと表示されます。

音色を入力したいトラックのTone部分をダブルクリックするとトーンマップが開きます。2小節目に入れる場合は2小節目でダブルクリックします。

このときModule部分の音源名がMIDIポートの設定で接続している音源として設定されている音源となります。
Moduleにある音源はここで変更可能です。下図ではSC-88Pro音源に変更しています。
※「MIDI ポートの設定」で「接続している音源」に指定している音源名が表示されます。他の音源名を選択しても入力後表示される音色名は「接続している音源」の音色名になります。「新規音源」は新たなトーンマップを定義したい場合に選択します。MIDIポートの設定で接続している音源を実際に利用したい音源にあわせた方がよいでしょう。例えばSY-XG50を音源にしていて、GSの音源名で表示させるには接続している音源をGSにします。

バンク切り替えなどして目的の音色を選んで入力ボタンを押します。入力後トーンマップは閉じてください。あるいは入力したい音色をダブルクリックすると入力されます。

上図ではGM音源の50:Strings 2が入力されてますね。
使用するトラックすべてに音色を設定してください。後から設定しても勿論OKです。
ドラムパート(MIDIチャンネル10に設定されているトラック)ではドラムキットのトーンマップになります。

Microsoft GS Wavetable SW Synthのトーンマップは?・・・これはSinger Song Writer 8.0 VSのGS音源と同じです。但しドラムチャンネルの場合でドラムセットのプログラムナンバー127(128:CM-64/32L)はありません。但しこれはXPだけで確認。Vista他は知りません。音色はStandardに同じものが多く、まあノートナンバー40・41・47辺りで違いを確認するといいかも。特にJUZZとBRUSHは35・36・38・39・40以外にStandardと違うものはセットされていません。
トーンマップはSinger Song Writer 8.0 VSに備わっているトーンマップマクロにより自動的にコントロールチェンジ0のバンクセレクトMSBとコントロールチェンジ32のバンクセレクトLSBとプログラムチェンジが同一タイミング上に入力されます。通常これで問題ないのですが、一部のシーケンサでは問題が起こるとされています。
「バンクセレクトMSBとバンクセレクトLSBとプログラムチェンジはこの順番を守って送信すること。また各メッセージは最低10チックス程度の間隔をあけることが望ましい。」とあります。チックスはSinger Song Writer 8.0 VSではステップタイムと同意です(Singer Song Writer 8.0 VSでは四分音符を480チックスという分解能で編集でき、これはステップ(ST)としてのタイミングで扱われます)。
では間隔をあけて推奨される送信方法を厳格に守りたい人のためにその方法を説明します。
まず音色を変えたい場所にトーンマップで入力します。これは説明した通りです。下図はBANK
SELECT MSBが1でBANK SELECT LSBが0、PC#=10で70sPcOr 1という音色からBANK SELECT
MSBが32でBANK SELECT LSBが0、PC#=18でPercOrg2という音色に切り替えています。
一拍前に32:0:PercOrg2を入れてしまうと前の小節の二部音符(E4)が一拍分音色が変わることになりまずいですね(Roland
GS仕様書では、「音色変更では既に発音中のノートには影響しません。」ということですが、間違いないようにするために音色が変わるノートオンと同じタイミングでProgram
Changeを入れたほうが良いでしょう)。
バンクセレクトだけを送信しても音色は切り替わらないということを利用し、BANK SELECT MSB=32とBANK SELECT LSB=0の入力位置だけを変更すればいいということになります。
ステップエディタで修正します。
変更前
[47. 1. 0]と[48. 1. 0]にBankMSBとBankLSBとProgramが並んでいます。47や48は小節を、その右は小節を、その右はST(ステップタイム=チックス)を示しています。
まず{47. 1. 0]BankMSBを一つ前の小節の4拍目に書き換えます。数字のところをクリックすると書き換え可能になります。[46. 4. 0]と書き換えましょう。次は[47. 1. 0]BankLSBを[46. 4. 10]と46小節目の4拍目の10ステップに書き換えます。
同様に[48. 1. 0]にあるBankMSBとBankLSBも書き換えます。
書き換え後
これで間隔をあけて送信されるようにできました。Singer Song Writer 8.0 VSでは同一タイミングでも問題ありません。
ところどころ緑でRestとありますが、これはSinger Song Writer 8.0 VS上での空白を示すもの(休止)で、MIDIデータには反映されず関係ありません。
ではおおまかな設定が済んだら音符を並べて作っていきましょう。ああ譜表記号は各トラックごとに設定できます。ハ音記号やヘ音記号は勿論、大譜表やドラム譜表もOKです。8vaやも可能です。スコアの設定でトラックごとにいつでも変更可能です。途中小節から譜表記号を変えることもできます。
スコアエディタに入力する音符の選択ボタンがありますので押します。
パラメータパレットとノートパレットが現れます。この音符を選んでクリックすると入力音符が選べ、音符のパラメータがパラメータパレットに表示されます。ゲートタイム・ベロシティ・ディビエーションなど変更して入力する場合はパラメータパレットで変更します。

ノートパレットのタブを切り替えると休符や反復記号装飾記号なども入力できます。
五線上に貼り付けていきますが、グリッドを表示させていると便利なのでグリッドが表示されていない場合は表示させておきます。グリッドは選んだノートに応じて自動的に変化するようにも、固定させることもできます。
・・・左からグリッド表示切替、グリッドの固定、4分グリッド、8分グリッド、16分グリッド、32分グリッド、3連グリッド、折り曲げモード
入力した音符の修正
入力位置の修正は矢印カーソルやラバーハンドモードボタンで音符を選んでマウスでドラッグすると可能です。キーボードの矢印キー↑↓で音高を変えることもできます。音符は複数選択可能です(ShiftキーやCtrlキー併用などします)。
またノートを選んでいるときにパラメータパレットでゲートタイム・ベロシティ・ディビエーションなどを変更することも可能です。

ノートのプロパティを表示させると符尾なども変更できます。ノートを選んで右クリックし、ノートのプロパティを選びます。

重要!!ラバーハンドモードで選択↓範囲ではノートのみ選択されます。矢印カーソルモードで選択した場合はノートだけではなく、範囲内に含まれるコントロールチェンジも選択されます。
ラバーハンドモードでドラッグ

矢印カーソルモードでドラッグ

これらツールで選択範囲をコピーし貼り付けた場合、ノートだけがコピーされるかコントロールチェンジも含まれるか違いがでます。
5連符などの入力は?
例えば四分音符分の長さに5連符を入力したい場合は、
ボタンを選択します。入力したい五線上でクリックすると数値入力状態になります。5連符の場合は5と入力してEnterします。5連符が入りますので、矢印カーソルで音符を選択してから音高を変更してください。
=>
タイはタイボタン
を何度か押すことで前後の音符とのタイが変化します。
=>
=>
=>
スコアエディタのスコアサイズ変更について
スコア部の右下にある-+ボタンでサイズを変えることができます。小節のサイズも変更できます。これはピアノロールエディタでも同じです。
普通サイズ(音符)

一段階大きく(音符)

一段階小さく(音符)

普通サイズ(小節幅)

幅広く(小節間)

また各ウィンドウでの仕切り線もマウスでドラッグすると移動できます。
トラック間の五線間隔や大譜表での五線の間隔もマウスでドラッグして変更できます。
幅広く(トラック間)

狭く(トラック間)

かなり狭く(ドラム譜表)

かなり広く(ドラム譜表)

音符入力の大まかな流れはわかりましたね。ピアノロールエディタではバーをマウスで入力していきますが、基本的には音符入力と似ていますので説明は省きます。
ヘルプが結構詳しく書かれていますので読んでみてください。
尚VSC-88(Roland Sound CanvasのヘルプにMIDIインプリメンテーションがあります。MIDI音源によってはMIDIコントロールによって音質を変更できます(カットオフ周波数をあげるとか)。読んでみてください。
スコアエディタでの譜表表示・・・マウスでトラック選択したものだけが表示されます。

次はスコアエディタでのコントロール入力を説明します。TempoやVolume・Expressionなどです。